小林正観さんの玄奘のお話し

読書のすすめ

我が家でトイレ掃除を必ず素手でやっていますけど、だからと言って嫁さんに一回でもトイレ掃除をしろと言ったことはありません。そういう思いはないんです。子供に対して、トイレ掃除をしろと言ったことは一度もありません。それから、ありがとうと言っていると、天との関係も良くなるということで、ありがとうと言った方がいいと自分では思っていて、ありがとうと言えって嫁さんや子供に対して一回も言ったことはありません。

そういう思いがないんです。自分はやりますけど、他人に対して思いを持っていない、こうしろという思いが無いので思いが無いイコール思い通りにならないということが生じないイコールストレスが生じない。ストレスは全部自分の思いが生み出している、ということです。

思いがね、全然なかった人っていうのはね、玄奘という人でした。

玄奘という人はね、長安の都、今は西安しーあんと読むんですけど、長安は9キロメートル四方を日干しレンガの城壁で囲まれた都市で、その長安の都を出て数百メートル行ったところでボロボロに包まれた布が転がっていた。そんなところから、ヒョッと老婆が顔を出した。

玄奘は身の丈七尺といいますから、身長は2メートル10センチ、体重は110キロくらいです。眉目秀麗、とてもハンサム。タクラマカン砂漠の横幅が3000キロ。100キロ毎に国があって、三日三晩歩き続けると、隣の国に到達するわけです。

で、玄奘が、ボロ布が動いたと思ってパッと見た瞬間、老婆が顔を出した。で、そんなところで何をしてるんですかと聞いたところ、その老婆は身体が全部膿んでいて崩れかけていた。

当時は、いい薬が無いので、接触感染ですから、ちょっとでも触れたら、それが感染して自分の身体も腐ってしまていて、今はそのような病気は感染力が非常に弱くて、薬もいい薬が出回っていていますけど。

この状態で「家族に膿を吸い出してもらったら治る」と言われているけれども、自分がこの病気になって家族にそれを要求したところ「とんでもない奴だ」と城壁の外に捨てられてしまった。それで、死を覚悟していたのだけれども、あなたの顔を見たら、あなたに膿を吸い出してもらいたいと思った。このグズグズの身体の膿を吸い出してくれないか。と、玄奘は頼まれました。

玄奘は、これから何万キロという距離の旅をして、しかもありがたい仏教という経典を取りに行くところの一日目です。

皆さんどうします?

私には大望があって、申し訳ないけどそんなことにかかわりあっていられないので、申し訳ないけど先を急ぎますと私なら言って断ってしまいますね。いや、私は申し訳ないけどと言わないで行ってしまうかもしれません。

で、その老婆はそのように言う。玄奘はしばらく考えて、この人すごい人だと思うんですけどね、「分かりました」と言うんですよ。

で、その老婆の腕をとって膿を吸い出そうとしたら、瞬間に、ポッと音がして、10メートルくらいの光のかたまりになって、観音様が立っている・・・

観音様は言いました。

「玄奘よ、お前がどれだけの人間か理解した。これから長い旅をするにあたっては、死に直面することが何度でもある。自分で切り抜けられることもあるが、自分の力ではどうしても切り抜けられない、このままでは死を迎えるということが何度もある。その時に今から教えるお経を一心不乱に唱えよ。そのお経の声が聞こえてきたら我々天上界のものは、こぞってお前を助けに行く。どんなことがあってもお前を守り通して天竺まで送り届けて見せる」

で、その時教えたお経が般若心経といいます。

さてクイズです。ドリフターズで一番早く死んだのは誰?いかりや長介です。クレージーキャッツで一番早く死んだのは誰?。ハナ肇。グループを率いてる人ってね、一番早く死にます。

皆さん、長生きするためには偉くならないことです。人の上に立つと早く死にますよ。人の下にいてヨレヨレした方がいいですよ。

玄奘は、インドから帰還してから「般若心経だけは別格だ」と言って弟子たちに教えました。別のお経は伝わらなくていいけれども、このお経だけは別格。自分が何十度と命を救われた。本当に天上界が味方をしてくれる。皆さんね、命にかかわることがあれば、一心不乱に般若心経を唱えることをお勧めします。天上界が、ネズミたちのようにチョロチョロと助けてくれる。

つづく・・・

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